純白の頬に紅を差し

黒い髪に蝶をまとう

蒼い瞳には何も写さず

薔薇色の爪には月が光る

開いた唇は声を語らず

君といる明日に希望はない




愛した人のために命を削り

憎んだ人のために身を削り

造った人のために心を削る

君といる世界を愛し

鳥が舞う空を憎み

全てを生む海を思い描く




足が壊れるまで歩を刻み

腕がちぎれるまで楽器を奏で

喉が潰れるまで歌を歌った

見る者はもはや風ばかり




望んだ

せめて最後を見る者を

望んだ

せめて我等を記憶する者を

望んだ

せめてこの生に意味を見いだす者を

望んだ

せめて我等を愛してくれる者を

望んだ

せめて我等を造った者をここに

最後の時に最期の地にここに




人のための快楽を生み

人のための希望を生み

故に人に疎まれ

人のための未来を生み

人のための世界を生み

故に人に壊される

踊るばかりの道化達




せめて最後は全てに意味を

せめて最後は全てに安らぎを

我等の存在その全てに意義を




望みを持つくらい道化にも許されるのだろうから




踊り続けた人形達。