朱い月に惑わされ
蒼い月に迷わされ
黒い月に奪われる
君といるこの場所に太陽はなく
君は既に人ではなく
君は既に人ではなく
君は既に人ではなく
それ故に月すら照らさない
ガラスの靴は埃にまみれ
絹のドレスは蜘蛛がたかり
黄金の簪はひび割れて
砕けた声を聴く者はなく
枯れた華は時を忘れ
明日を知らぬ君は廃墟に佇む
僕は君を只見ている
冷たく光る穴蔵で
脆く壊れた森の中で
外れた唄が響いている
笑う術を忘れて
泣く場所すらなく
凍った瞳に虚無が巣くう
終焉すらもこの世にはない
君は既に人ではなく
僕はそれを知っている
ガラスの君を着飾って
壊れた君を抱きしめて
僕は未だに正気のままで
僕は未だに僕のままで
ひたすらに時を刻んでいる
狂う順番はずっと先
君を失ったその後に
やっと僕は終わりを迎える
狂う順番はまだ。