その手に
その目に
その心に
花のような笑顔で
絹のような柔らかさで
鋼の頑なさで
君は彼の人の傍らにいた
その全ては彼の人の為に
その全ては彼の人の為に
僕は君の全てを見ていた
僕は君の全てを知っていた
当たり前だ
今までそこには僕がいたのだから
今はもはや届かぬ場所に
今は彼の人が鎮座する
今は彼の人が笑っている
僕が君に与えたのは孤独
彼の人が与えたのは慈しみ
愛したのは僕だけど
守ったのは彼の人だった
届かぬ願いと叶わぬ愛と
全てを隔てる石の壁
二度と戻らぬことを知っている
だからどうか遠くまで
だからどうか彼方まで
僕が決して届かぬように
僕の声が届かぬように
僕は変われずここにいるから
僕を忘れてくれなくては
そうでなければ僕は君を壊してしまう
愛おしい人へ、叶わぬ愛を