白か銀か
自分の髪が銀ではなく白であることを悔やんだのはもう何年も前のこと。
今では特に気にしていないし、している時間も無いのだけれど、最近またそれが気になり始めてしまった。
目の前に座る彼女のせいで。
「、もう少し食べた方がいいですよ。」
「アレンこそ、食べ過ぎてお腹壊しても知らないからね。」
両極端な食事を取る2人を周囲の人間はちらちら見てくる。アレンの山と積まれたワゴン一杯分(!)の食事と、対しての一皿のサラダ。あまりにも対称的で逆に面白いそうだが、食べている本人達にしてみたら正直どうでもいい。
それにしても、とアレンはちらりと目を上げてこっそりため息をついた。
はどうして銀髪なのだろう。銀ギツネと評される彼女の髪はそれは見事で、並ぶと自分の白髪が気になってしょうがないのだ。
コツン、と頭を叩かれて顔を上げれば、微苦笑するの姿。
「また髪色で悩んでるの?別に白も銀も変わらんでしょうに。」
「そう、ですか?割と気になるんですけど・・・」
「どうせ年取ったら皆白髪になるの。気にすんのはやめなさい。」
あたしにしてみたら、ラビやクロスみたいな赤毛のが謎だわ、と呟くにアレンは微笑む。
軽いノリで人の心を和らげる。そんな優しさが嬉しい。
「・・・ありがとう、。」
小さく言った言葉に、はもう一度アレンの頭を叩いた。
<FIN>
白か銀か